140個もあるこれは何?


さて、先週宿題でやりますと宣言した、「ここに並んでいるものの概要を大まかに把握する」に入ってまいります。

大まかに把握する前に、画面上で数を数えましたが、約140個あります。

あと、もうひとつ気を引くのが、画面右上にある「オハイオ」の文字。オハイオ、ってアメリカのオハイオ州のこと? ものはためしと「オハイオ」をクリックしてみます。

なにか世界のいろいろな場所がズラっと出てきました。

これは一体なんだろう、ということでこの1週間いろいろ調べておりましたが、簡単にいうとこういうことです。

ここに140個ならんでいるのは、AWSが提供するいろいろなITのサービスメニュー。昔からそうですが、ITシステムをつくるには、いろいろな機能を持ついろいろなIT製品を組み合わせる必要があります。計算をするコンピューター、情報を保管しておくストレージ、情報を整理し集計や検索を簡単にできるようにするためのデータベース、他にもさまざまな機能をもつ製品が、この数十年のITの進化の歴史の中で発明されてきました。

しかし、1970年台か2000年代くらいまでは、このようなさまざまなIT製品を組み合わせたITシステムを企業がつくるためには、さまざまなIT製品メーカーが販売している製品を買って、それを置くための専用の部屋を自社のオフィス内もしくはどこかに借りてつくって(鍵管理や、空調管理、電源などの設備が整った)、という形でつくっていたものでした。ところが、そうするとまとまったお金が必要になりますし、時間もかかります。仮定の話ですが、私がもし今から20年くらい前に一念発起してベンチャー企業を立ち上げて、ネット通販会社をつくる!と決心したとしましょう。IT製品を買ったり置き場所を借りたり、相当な初期投資が必要だったと思います。

AWSは、それと同じことを「クラウド」という技術を使ってより気軽にできるようにしてくれるサービスです。ここに140個並んでいるのは、ひとつひとつがITシステムに必要な機能で、この中から必要な物を選んで組み合わせる、ということが、この画面からできるようになっています。そして先程「オハイオ」という文字が出てきましたが、ここの画面から必要なものを選んで、組み合わせて設定して注文すると、AWS社のオハイオのセンターに一瞬で注文したものが出来上がる、という仕組みになっています。「オハイオにあるものを日本の私達がどうやって使うのか?」という疑問をお持ちになるかもしれませんが、ITシステムにはネットワークという技術があり、遠くにあるものを使うことが簡単にできるので問題ありません。

説明だけだと抽象的になってしまいますので、来週は実際にここに何かを作ってみたいと思います。先週の宿題で、 「自分が今までにパソコンでやったことのあることを、AWSでやってみるのネタを考えておく」と宣言しましたが、 まず最初のチャレンジとして「自分のうちにあるパソコンと同じもの/似たようなものを、AWSのオハイオに作ってみて、それを実際に使えるかどうかを試してみる」というのをやってみたいと思いますので、来週をお楽しみに!